むかしむかしあるところに
- 2024.02.05 Monday
- 00:00
御無沙汰しております。
気づけば既にもう2月。…早っ!!
2/3、弊社公式Twitterで、誤った記載を発見したので、訂正と補足です。
「ガイナ社内のトイレの注意書きにまほろさんのイラストが使われていた」という小話があったのですが、あれは私が何かの拍子に発した言葉が元で誤解を産んだ、たぶん私が勤めていた頃のSHAFTさんのことだと思います。(いや、ガイナ社内でも絶対なかったとは言い切れないですが…)
当時のSHAFTさんの制作部屋にあった男子トイレに、まほろさんの「Hなのはいけないと思います!」というポーズで「綺麗に使わないといけないと思います!」というような注意文が貼られていたのはよく覚えているのですが。(男子トイレ、というところはつっこまないようにお願いします 笑)
当時の作画さんは出来高基準のスタッフさんが多く、今ほど時給換算の仕事ではなかったので、仕事で絵を描く隙間に、仕事とは関係なく絵を描く方も多く、その一端が上記の貼り紙だったり、制作が回収に行った際に「回収お疲れ様」とか「上りです」という文字に、ちょっとしたイラストを添えてくれたり…というようなことでした。
当時の制作スタッフで、そういうイラストをスクラップ保管している人って、たぶん私だけじゃないと思います。
作画さんにとってはその場限りの落書きだったとしても、私にとっては当時の記憶と共に、ずっと宝物。
それ以外にも、色んな落書きやイラストが机に貼ってあったり、描きかけの原画が机に置いてあるのが作画さんの机でした。
そういった意味では当時のガイナックスも、巧い作画さんのイラストの宝庫でした。
あちらこちらに作画スタッフのイラストが貼られていたように思います。
巧い作画さんの机は、その人が帰宅したあと若手の作画さんが集まっては覗き見していることがよくありました。
私たち制作陣は、作画さんの机にあるコンテやタイムシートをみて「今、この作品とこの作品を受けているんだな」「話数が何話だから、締め切りはコレ位かな?」等と手持ち状況を図り、自身の仕事に専念して貰える時期を見込んで段取りをしていました。
ちょっと尖った若手スタッフが「巧く出来た」と思う自分のイラストや原画を、わざと見やすいところに置いて帰り、それを見た先輩や制作陣が若手を持ち上げるというようなこともあったと記憶しています。
たった四半世紀ですが、時代と共に常識が変わり、いま同じように本人不在のところで作画さんのPCを立ち上げて、中のデータを覗いて回っていたら「プライバシーの侵害」という話になってもおかしくない気がします。
会社PCなので、締切間際で上りをUPし忘れて帰った等の緊急事態時用に、本人不在でもデータ受取が出来るよう、個人でのパスワードロックは不可としていますが、そういった緊急時に立ち上げる事があるよ、という事前承諾は得ていても、そういう緊急事態でもなければ、自身割り当て以外のPCを立ち上げたいスタッフも居ないですよね。
ということで、現在は「途中でも、仕事に関係なくても、作業時間内の成果物は毎日定例チェックにデータUPしてね」とスタッフ全員の上りを定時回収していますが、時給作業がベースになる以上、隙間時間が発生する=赤字となる訳で、作画さんの落書きをみる機会も随分減りました。
…ということで「なんだか懐かしい話だなぁ…」と、また昔話に花を咲かせた白石でした。
因みに懐かしフィルターが入ると昔話はだいたい良い話になりますが、当時の良くないことをみんなで改善し続けた結果が今の時代になっている訳で、時代を一掴みにするなら、昔より今の方が良いはずなのです。
…ということで今より明るい未来に向かって、今週も頑張って参りましょう!